たまたま隣町に用事があって出掛けた先で、私は目撃してしまったんだ。
・・・転校生3人のうち2人が、隣町の並盛中の生徒をボッコボコにしてるところを。
−永遠を駆け抜ける一瞬の僕ら act.1:contact−
黒曜中2年、。
親戚が隣町の病院に入院しているからと、お見舞いに来た日のことだった。
路地裏で喧嘩をしているのが見えた。あまり目のよくないが目を細めてじっとその先を見ると、自分の学校の制服を着た2人組が、この町の中学の学生、並盛中の学生をボッコボコにシメていた。2人組、とは言っても、金髪の髪の尖った少年が主に戦っている。帽子を被った少年は、我関せずといった風に近くの壁に寄りかかり、その喧嘩の様子を眺めていた。
あれは確か、先日黒曜に転校してきた3人組のうちの2人だったはずだ。確か名前は・・・柿本千種と、城島犬。
相手の並盛生も決して喧嘩は弱くない。でも、城島と比べるとどう考えても勝ち目はなかった。
その戦闘スタイルは、並みの中学生のものではない。
・・・プロ
そんな考えがの頭の中を掠めた。
時間も忘れて、その様子を凝視していたらしい。ふと気がつくと、帽子の少年、柿本と目が合った。
「あ・・・」
柿本はゆっくりとに近づいてくる。
「・・・今、何も見てないよね?」
空を切るような視線がをとらえた。背中をツツーッと冷たい汗が流れ落ちる。クイッとメガネをあげる仕草が、たまらなく怖い。まるで押さえつけられるようなその視線に、人並み以上には場数を踏んでいるも何も言い返せなかった。
「柿ピー!何ナンパしてんらよ。俺にばっか殺らせてー。ムカつくびょん!」
柿本の後ろから、城島もひょっこりと顔を出した。
「あれ?ウチのクラスのちゃんらよね?」
「あ、えぇ。」
すっかり気圧されてしまっていたは、城島の問いに答えるのが精一杯だった。
「え?この子、黒曜の子?制服着てないからわからなかった。」
同中の生徒だと知ってもまだ冷たい目線で、のことを見る柿本。ジーッと見下ろす柿本の視線が痛い。
気圧されただったが、正直これ以上彼らをのさばらせておく事の出来ない立場にいるのだ、自分は。そう言い聞かせて、は口を開いた。
「あんたら、どこの組のもんだ!!」
きっと自分以上に場数を踏んでるであろう彼らには、虚勢を張っていることはすぐにでもバレてしまうだろうが、自分の組のシマの中で、好き勝手されるのは困る。
「どこの組って・・・クラスのこと?」
「・・・は?」
柿本から突拍子もない、しかも間の抜けた質問が返された。
ク、クラス・・・?
「・・・一般的に言うヤクザ・・・な人じゃないのか、アンタラ。」
怪訝そうな顔で2人の顔を見る。
城島と柿本は一瞬顔を見合わせた後、同時に噴出した。城島にいたっては、まさに大笑いと言わんばかりに豪快に、涙ぐみながら腹を抱えて笑っている。柿本はというと、笑っている顔を見られたくないのか、後ろを向いてしまっている。が、肩がフルフルと震えているところを見ると、声を殺して笑っているらしい。
「んな、そんなに笑うことないじゃない!!」
笑われたのがショックだったは真っ赤になりながら叫んだ。
「ごめんごめん、そんな怒らないれよ。」
まだヒーヒーいいながら、城島がのことを宥める。柿本もまるで鉄面皮のような表情に自分の顔を戻して向き直した。
「じゃあ、アンタら何なのさ。さっきの戦い方・・・並の中学生じゃないでしょう?」
「それ聞く前に、君がちゃんと名乗るべきじゃないのかい?俺たちをヤクザ呼ばわりしたさん?」
やる気のなさそうな、しかし鋭さを感じるその視線に恐怖を感じるのは自分だけなのだろうかと、は少々ビクついていたが、柿本の言っていることは理にかなっている。
「・・・組組長の一人娘、。ここら辺はうちのシマだから、あまり勝手なことされたら困る・・・」
尻下がりに声のトーンが落ちていくのがわかる。あぁ、なんて情けないんだ、自分。
「へー、じゃあ、ちゃん、"姐さん"なんら!!」
どこでそんな知識を仕入れたのかは定かではないが、興味津々と言った風に城島が覗き込んでくる。まるで獣のような雰囲気を漂わせる城島だが、恐ろしいとは感じなかった。どちらかと言うと、柿本のほうが得体が知れなくて恐ろしい感じがする。
「犬、さん、まだ"姐さん"って歳じゃないでしょ。どっちかって言うと"お嬢"じゃないの?」
無表情のまま柿本が犬に突っ込みを入れる。それもまたどこで知識を仕入れたのかわからないが、二人の会話がおかしくて今度はが噴出した。
「アンタ達、面白いね。」
「そうでもないよ。もう用は済んだから帰るぞ、犬。」
「あいよー。じゃね、ちゃん!また明日ー!!」
「え、ちょっと、待って・・・」
結局のところ彼らが何者なのか聞けていないは彼らを引き止めようとした。その「待て」という静止の声を聞いた柿本は振りかえり、
「また明日。」
と一言だけ残して、その場を去っていった・・・。
「何なのよ、アイツ等・・・」
一人残されたは一人ごちた。
「柿ピーが女の子に『また明日』なんて言うなんて、今夜は嵐が来るびょん!!」
珍しいものを見たといわんばかりに、城島はくるくると柿本の周りを回りながら歩いている。
「・・・日本のヤクザのお嬢様、利用できると思っただけだよ・・・。」
一言だけポツリと呟いた柿本のその一言を、能天気な城島が聞き取るはずもなかった・・・。
やっちゃったorz
はまっちゃった、リボーン!!
そしてまた、ボンゴレじゃなくて黒曜にはまる始末。
大好きなのは柿ピーとランチアさん。
でも、この夢だと、柿ピー腹黒っぽい・・・!!
まだ、柿ピーとランチアさんとどっちとくっつけるか
決まってません(すでに躯と犬ちゃんの選択肢はない罠)。
いや、でもなぁ・・・犬ちゃんも躯も好きだからなぁ・・・
本当はみんなとくっつけたい・・・